ヒグマフォーラム2018 in標茶



はじめまして、クマ研一年目の二代目STKです。なんだ、二代目って…。

今回は12月の初めにヒグマフォーラム2018 in標茶に参加してきたのでその報告をしたいと思います。


ヒグマフォーラムとは

ヒグマフォーラムはヒグマの会主催のイベントで、今回は“何故おきた人身事故~その原因と対策~”と題して道東の標茶町で開催されました。
今回、標茶町で開かれたのは20151月、20174月と近年多くのヒグマによる人身被害が発生しておりヒグマ対策に注目が集まっているためということでした。フォーラムでは標茶町、厚岸町、白糠町、標津町の方や研究者の方からお話を聞けました。標茶町猟友会の方からは被害者がヒグマに襲われた時の状況や被害者を発見した時の状況についてのお話を聞くことができました。
また、各町の鳥獣害対策に携わっている方から対策の現状について教えていただくことができました。どの町でも駆除やヒグマの出没状況の周知による対策を行っているということがわかりました。

標茶町の対策

特に標津町は鳥獣害対策の専門員を置いており対策が進んでいると感じました。標津町ではヒグマが出没した地点にやみくもに注意喚起の看板を設置するわけでは無いということが興味深かったです。
最近、ヒグマが出た地点に様子を見に来てしまう人がいるので、標津町では出没地点に無条件に看板を立てることをやめたそうです。そして、シカの死体を利用している地点など危険性の高い場所にのみ看板を立てるようにしているそうです公務員は数年で部署が変わってしまうものですが鳥獣害対策では長年の経験がものを言うため一人の職員が長く携われるような制度が有効とのことでした。一方で、役場の方々は少ない人員で様々な仕事をしておりヒグマ対策ばかりに力を入れるわけにもいかないという難しさも伝わってきました。

普及啓発の重要性

また今回のフォーラムで盛んに言われていたのは「普及・啓発」の重要性でした。
研究者の釣賀さんがヒグマによる人身被害対策についてのお話のなかで普及啓発の重要性を強調していました。ヒグマに対する正しい知識を持つことで人身被害が起きるリスクを減らすことができるし、人身被害が起こった後も正しい対処法を選ぶことができ被害の拡大を食い止めることができるのではないか、そのためにもっとヒグマについての普及啓発活動を進めていかなければならないということでした。
そして、各町の方も今後普及啓発活動により力を入れていきたいと述べていました。

北大クマ研ができること

我々北大クマ研の課題として前々から言われていることとしてヒグマについてアウトプットする機会が少ないというものがあります。調査ばかりではなく蓄積したヒグマについての知識をアウトプットする機会を増やしたい。
そうすることで、少しでも普及啓発活動に貢献できるようになりたいと考えさせられました。

ps. 記念すべきブログ100投稿目です!!

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