2025 岩大カモシカ調査

 皆様一か月ぶりです。北大ヒグマ研究グループの一年目のアカキノコです。

今回は北大クマ研主催の調査ではないですが、岩手大学ツキノワグマ研究会(以下岩大クマ研)主催のカモシカ調査について紹介していきます。

 この調査では、岩手大学の滝沢演習林にいるカモシカの個体数や行動を調べました。調査は、区画法と追い出し法を用いて行われました。区画法とは、調査エリアを複数の区画に分割してその区画の中を決められた時間で調べる調査方法です。追い出し法は、ゴール地点に計測・記録係を配置し、そこに向かって追い出し係が大声をあげて動物を追い込み、個体数を数える調査方法です。この調査は2日間行われ、1日目と2日目の前半に区画法、2日目の後半に追い出し法が行われました。

 1日目は岩大クマ研の方と一緒に歩きました。私は冬山を歩く経験はほとんどなかったため、調査地につくまでの雪が脛まで積もっただけの道を歩くのも一苦労でした。演習林の中を歩いていて気が付いたのは、やはり本州の森林といつも調査している北海道の森林はかなり植生が異なる、ということでした。滝沢演習林の中には天塩演習林では見たことがないヒノキアスナロやクリ、スギなどが生えていて面白かったです。また、演習林のすぐ隣にはダム湖があり、水面が凍結し、太陽光を反射していてとてもきれいでした。自分の担当区域に到着し、踏査を開始した時には、私はカモシカの痕跡がすぐに見つかるものと期待してワクワクしていました。しかし、歩けども歩けども食痕はおろか足跡さえ見ることができず、見ることができたのは野ウサギ1羽のみでした。

担当区域に向かう道

 2日目の前半も岩大クマ研の方と歩きました。担当区域は傾斜の緩やかな谷が範囲でした。1日目に歩いたところとは環境が異なり、杉が枝を伸ばしているため雪は少ないものの、日当たりも悪い為凍っており、歩きづらかったです。さらに、下草には野茨が茂っていて歩きづらさを加速させていました。また、木や岩に着生しているコケやシダも異なっていて興味深かったです。周りの環境の変化は楽しむことができたものの、結局痕跡は見ることができませんでした。

コケシノブ(シダ植物)の仲間

私は見られなかったカモシカの足跡

 2日目の後半は計測・記録係として追い出し法に参加しました。今回は山のふもとから頂上にかけて追い出していく形で行われました。自分の担当地点までの傾斜がかなり急で、雪も膝ぐらいまであったため、踏査開始前に疲労困憊してしまいました。全員が配置についた後合図とともに調査が開始され、四方から声が聞こえ始めました。お~いという声や、うお~という声が聞こえる中、終始目立って聞こえていたのは我らが代表のぽいぽいでした。その後、無線から私の担当区域にカモシカらしきものが見えたと連絡が入り、ワクワクして見たものの、キツネで落ち込みました。それ以降、他の区域にカモシカが出没し、報告の無線が続々と入ってくる中、自分の区域には一向に姿を見せず、結局カモシカを見ることは叶いませんでした。

私は見られなかったカモシカ

  一日の終わりには温泉に行った後、大人数で夕飯を作りました。1日目の夕飯はカレーでした。カレーとガス窯で炊く米は一度に作る量が多いほどおいしいといわれますが、空腹も手伝ってとてもおいしかったです。2日目の夕飯は餃子で、人海戦術を使って500個の餃子を作り、焼きました。ニンニクとショウガが効いていておいしかったです。そのあとに報告会があり、終わった後は様々な大学の人との交流を楽しみました。

大量の餃子と余った餡

 2日間にわたる岩手でのカモシカ調査は、とても楽しい充実した時間でした。カモシカの痕跡や本体は見ることができず、本当に非常に残念でしたが、前回行った下北半島やいつもの天塩とは異なる植生を見ることができて楽しかったです。来年も機会があればぜひ参加して、今度こそカモシカを見たいと思いました。

 読んでいただきありがとうございました。今後の更新もお楽しみに!

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